車のナビはもっぱらGoogleマップ派。でも、画面の小さいスマホを操作するのはちょっと面倒なわけです。
そんなときに便利なのがAndroid Auto/Apple CarPlay対応の後付けディスプレイオーディオ。シガーソケットから電源を供給できるものも多く、どんな車でも比較的簡単に取付できます。
数あるディスプレイオーディオの中でも、Amazon評価が高く人気の「Kasuvar Kar10W」を買ってみました。少しお値段高めですが、動作は安定していて、なにより機能が豊富なのが売り。

小さすぎず大きすぎずのサイズ感がちょうどいい。
10.26インチと聞くと大画面だと思われますが、縦短横長のワイド液晶ということもあり、実物はそこまで大きいとは感じません。ダッシュボードに置いてちょうどいいサイズ感(本体サイズは横240mm x 縦100mm)。
Kasuvar Kar10Wのような縦短横長のディスプレイオーディオは、運転視界を妨げにくいので、車種問わず設置しやすいです。
ステアリングコラムに設置。まさに運転手専用のサブディスプレイ

ダッシュボードに設置するためのスタンド台が付属していますが、ダッシュボード上に物を置きたくない私は、愛車に合うマウントを3Dプリンタで設計。ハンドル後ろのスペースに設置することにしました。
現物合わせで試作を繰り返して製作。角度調整もOKです。ダッシュボード収納にひっかけて固定できるようにしたので、両面テープでベタベタになることもありません。


後部座席からは完全に見えない位置ですが、運転手としては最高のポジションです。フロントガラスの視界やメーターパネルを遮ることなく、運転中の視線移動も小さく済んで、操作性も最高に良い。
後付け感も少なく、あたかも純正装備のような外観がGOODです。
ワイヤレスAndroid Autoは、一度使ったらもう手放せない。

これまではスマホをカーナビ替わりにしていたので、ルート検索やアプリ切替がやりづらかったですが、Android Auto/Apple CarPlayは慣れると非常に使いやすい。というか、画面が超見やすい。そして、「OK、Google」の音声アシストが便利。
使えるアプリに制約はありますが、ナビとして使うには必要十分です。
またワイヤレス接続というのが最高に良くて、最初に接続の設定をしてしまえば、あとは
- 車のエンジンをかける
- Kasuvar Kar10Wが起動
- スマホと自動接続
- Android Autoが起動
と、自動で立ち上がってくれます。起動するまでに数秒ほどかかりますが、気になるほどではありません。
スマホの操作は一切不要。いちいちスマホをカバンから出さなくてもいいのは、本当に便利。
比較的新しめの車やナビシステムには標準でAndroid Auto/Apple CarPlayが搭載されていたりしますが、Kasuvar Kar10Wであればこんな便利な機能をどんな車にも後付けできるのはいいですね。
Anroidナビで自由にアプリが使える。YouTubeも視聴可能

Kasuvar Kar10Wの面白いところは、Androidナビとしても使えること。
この子、素のAndroidが入っています。つまり、単体でAndroidタブレットのような操作ができるので、好きなアプリを追加することができます。
そう。Android Autoでは映せなかったYouTubeやPrimeビデオなどの動画配信アプリもインストールして視聴できるってことです。
解像度は1600×600、10.26インチ画面としては十分であり、文字や映像も繊細に表示されます。またIPS液晶を使っているおかげか、実際車内での視認性も良好。
Androidとしての操作感も、ヌルサクとまではいかないけど及第点。開発者オプションからアニメーション速度を調整してみましたが、気持ち早くなったかな?程度。でも、普通に操作する分には問題ありません。

ちょっとややこしいのが、AndroidナビとAndroid Autoは、それぞれWifiオフとWifiオンの設定が固定で排他的になるので、同時に使うことができません。
また、AIBOXなどとは違ってSIMは非搭載なので、Androidナビで使うには別途ネットにつなぐ必要があります。
まぁ何を言ってるのかわからない人は気にしなくていいです。
普通にGoogleマップとして使うだけならAndroid Auto(→Wifiはオフ)。Androidのアプリを使いたいときは、Wifiをオンにしてスマホのテザリング等に接続してAndroidナビにすればOKです。
音声出力方法も豊富

音声の出力方法も、取り付ける車に合わせていろいろ選べるのも、メリットですね。
- 内蔵スピーカー
- AUX出力
- FM出力
- Bluetooth
内蔵スピーカーはお世辞にも音量・音質共にあまり良くはないですが、運転手用にナビ音声として割り切るなら十分使えます。
しっかり音楽を楽しみたいときは、車内スピーカーに接続すればOK。私は、内蔵スピーカーは常にONにしつつ、AUXで直接接続することにしています。
2画面分割表示に対応。でも、実用性は限定的

Androidナビでは、画面の分割表示に対応しており、さらにKasuvar Kar10Wには外付けのGPSレシーバーが付属しています。ここで、思いつくことは、地図アプリと動画アプリの2画面分割表示。

結論から言うと、2画面分割表示の実用性はあまりない。
試してみたところ、アプリの分割表示は問題なくできますすが、GPSレシーバーの問題なのか、Googleマップ上では現在地が変な方向を指したり、あまり安定しません。それに、Androidとしては決してスペックが高くはないので、マルチタスクだと動作が重くなりがち。
車内でわざわざ2画面でアプリを同時に使いたいシーンは、これ以外思いつかないので、個人的にも使うことはないでしょう。
まとめ:いろいろできる多機能さと拡張性が売りのディスプレイオーディオ

- 10.26インチのワイド液晶は、見やすくてちょうど良いサイズ感
- 解像度1600×600、IPS液晶は、表示が鮮明で車内でも見やすい
- Android Auto(ワイヤレス)、Androidナビの両方が使える
- 音声出力も内蔵スピーカー以外に、AUX、FM、Bluetoothから選べる
- ヌルサクではないが、動作は安定している
- SIM内蔵できれば、尚良し
- 付属のGPSレシーバーの精度が怪しい?
これら以外にも、スマホの画面をミラーリング表示できたり、USBポートやMicroSDカードからメディアの再生ができたり、別売りオプションを追加すればバックカメラ映像も表示できたりと、とにかく多機能な一台。
逆にAndroid Autoの無線接続だけでいいならば、もっと安いディスプレイオーディオもたくさんあります。Kasuvar Kar10Wの最大の特徴は、いろんな使い方ができる多機能さが売りだと思うので、それを考えると高くはないかなと思います。
