【既にオワコンか?】仮想通貨初心者が妻に内緒でマイニングをはじめた
次の3つに当てはまるなら、誰もが一度は手を染めてみたいのが仮想通貨マイニング。
- パソコンが好き
- 新しいものが好き
- お金が大好き
仮想通貨といえば、2017年の仮想通貨バブルで「億り人」「脱税」「借金」「自己破産」などといったネガティブなイメージが強いわけですが、今年2021年に再びブームが来ているとのこと。
仮想通貨は購入しなくても入手することができ、そのひとつの手段が「仮想通貨マイニング」と言われるもの。
なんでも、パソコンを動かしているだけで報酬(仮想通貨)が貰えるらしいと、これほどウマい話はない。
仮想通貨マイニング系の情報はすでに多くの情報が出回っており、目新しい情報は特にないわけですが、そんな得体の知れないものに、仮想通貨初心者の私が感じたメリットやデメリットなどの感想をお伝えしたいと思います。
仮想通貨マイニングとは
「仮想通貨マイニング」を初めて聞いた方のために、ざっくり説明すると、
「仮想通貨の取引に使われる計算処理を手伝う代わりに報酬として仮想通貨が貰える」
というもの。
実際手伝うといってもやることは簡単で、高性能なPCをインターネットに接続して、ただひたすらマイニングソフトを動かすだけの簡単なお仕事です。
GPUマイニング
一言に仮想通貨マイニングといっても、その種類や方法はいろいろあり、個人でも始めやすい仮想通貨マイニングとしては、ゲーミングPCのような高性能グラボ(GPU)を用いる「GPUマイニング」が一般的。
パソコンをインターネットに接続し、マイニングソフトを起動するだけですぐにマイニングを始めることができます。
プールマイニング
複数のマイナー(マイニングをする人たちのこと)が協力することでその報酬を分配してくれるプールマイニングのサービスを利用することで、個人でもある程度安定した報酬を得ることができます。
国内で利用者が最も多いと言われているのは、初心者でも使いやすいNiceHash(ナイスハッシュ)というプールサービス。専用のOSやソフトも用意されており、登録するだけで本当簡単にマイニングを始めることができます。
マイニングの始め方
Googleで「仮想通貨マイニング 始め方」なんて検索すれば、そのやり方はごまんと紹介されているので、細かい話は割愛。
ざっくり言えば、必要なものは、
- パソコン(ある程度高性能なGPUが必要)
- インターネット環境
- マイニングプールのアカウント
- マイナーソフト
- 国内仮想通貨取引所のアカウント(BitFlyerやBitcoinなど)
準備ができたら、あとはパソコンをインターネットにつなぎ、マイニングプールに接続したマイナーソフトを起動するだけでOK。
報酬がたまったら国内の仮想通貨取引所に送金して、日本円に換えるだけ。
実際に私が始めたPCは、使っていなかったゲーミングノートRazer Blade 15。
少し古い型になるが、GeForce GTX1070のGPUを積んでおり、これでもマイニングをすることができました。
その時利用したマイニングプールはNiceHashで、出金用にはBifFlyerを準備。
妻には内緒
じゃあなんで妻には内緒かというと、堅実な性格で子育て真っ盛りの妻にこういう話をしても、恐らく理解してもらえないだろうと思い、勝手に始めることに。
「仮想通貨」なんて単語を口に出した途端、「スグニヤメロ」と言われ兼ねない。
ということもあり、少しやってみた上で、実績が出てからの事後報告ということにしようと思ってます。
とはいうものの、1日中ファンが全回転のPCが家の中にあれば怪しまれるのは違いない。
とりあえずは、適当に誤魔化そうと思います笑。許せ、妻よ…。
仮想通貨マイニングのメリット
本当に小遣い稼ぎになる
最初は半信半疑で初めて見た仮想通貨マイニングだけど、実際にやってみるとちゃんと報酬が入っているものだから、驚きです。
私が最初に始めたNiceHashというプールマイニングでは、10分毎にマイニング報酬がビットコインで支払われるので、少しずつではあるものの、確実に溜まっているのを目で見れるのでワクワクします。
NiceHashでは少額の仮想通貨は引き出すことはできず、ある程度の金額にならないと国内の取引所に送金することはできないです。
でも実際、普段使っているPCをインターネットにつなぎ、ソフトを起動して放置するだけで本当に報酬が入ってくるなんて、まさに理想的な不労所得の形かもしれないと思っちゃいました。
意外とハマるリグのカスタマイズとチューニング
パソコンいじりが好きな人は、マイニングにのめり込む可能性大です。
いかに効率よく安定してマイニングできるかどうかが、この不労所得を成功させられるかの秘訣。
具体的に言えば、
- GPUを増やしながら
- 消費電力とマイニングパフォーマンスのバランスを調整しつつ
- 安定してマイニングしつづけてくれる構成
を考えることが重要。
最初は使っていなかったゲーミングノート Razer Blade 15でマイニングをしていたが、1台のPCでも複数のGPUを搭載できることを知り、じゃあいっそのこと専用のマシン(リグ)を組んでやろうと思ったのが、沼の始まり。
リグは現在構築中&試験運用中なので、乞うご期待。
マイニングをする上で唯一必要になる運転費用が、電気代。
GPUをフル稼働にすればパフォーマンスが上がるが、その分の消費電力と発熱がものすごいことに。
いかにして消費電力とパフォーマンスのバランス、いわゆるワットパフォーマンスのスイートスポットを探すかどうかが重要。
また、マイニングではGPUに高負荷な処理を長時間させることになります。
言わばベンチマークソフトを延々と回し続けるようなもの。
もちろん、パソコンやGPUにとってもそんな長時間の負荷は宜しくないわけであり、安定した電力の供給や温度の管理など、多くのチューニングが必要になる。
これらの話を聞いて、”難しい、ダルい”と思うのであれば、マイニングは向いていないです。
むしろ私は、このチューニングが楽しく感じている分際なので、マイニングで得られる報酬が目的ではあるが、いかに効率の良いマイニングリグを組めるかのカスタマイズが楽しくなっています。
仮想通貨業界を知れる
これまで”仮想通貨”という怪しい業界については全く興味を持たなかったが、マイニングを通して仮想通貨とはどういうものなのかを知るきっかけになりました。
革新的なブロックチェーン技術、中央管理者のいない新しい分散型金融の形、これから注目を浴びるであろう業界など、新しいもの好きな私にとっては十分すぎるほど好奇心をくすぐられました。
まだまだ不安定な要素が多く、100%注力するにはリスクが大きすぎる分野なんだけど、世界の名だたる企業Google、Apple、Amazonそしてソフトバンクも注目している技術であり、今後間違いなく我々の生活に馴染んでくる技術を、一足先に垣間見ている気持ちになれるのは、非常に興味深いです。
仮想通貨マイニングのデメリット
これから始めるならある程度の投資が必要
すでにマイニングに使えるPCやGPUを所持しているならまだしも、これからいちからパーツを集めるのは正直時期が悪いです。
とくにGPUなんていうのは、ここ最近ものすごく高騰しており、1年前の価格が嘘のよう。
半導体の供給不足や市場の需給バランスからもGPUメーカーの定価付けはどんどん上がっており、フリマサイトなどでは転売ヤーのぼったくりが横行、最近では中古パーツショップもそれに合わせて価格を釣り上げてくる始末。
1年前までは2万円ほどで購入できた旧世代ミドルエンドGPUが、今では3倍の価格でも瞬殺で売れてゆく、まさにカオス状態。
とはいえ、それでも収益がでるわけなので、さらに価格が高騰するという負のループ。
このバブルがはじけたとき、マイニングによって酷使されたGPUが破格の安さで世に放たれるだろうことを想像すると、今更ぼったり価格のGPUを購入する気にはなかなかなれないもの。
ブームが終わる前に売り抜けたいと皆が考えるだろうが、そんなことができれば苦労はしない。まさにバブル崩壊。
私もほんの1か月ほど前から始めた分際で、いわば後追いの負け組グループに含まれるが、楽しくてやっているわけなので、バブルがはじけたところであまり気にしない(ように心構えている)。
話が逸れましたが、これから設備を揃えるのは時期があまりよろしくないです。
もしこれから始めるのであれば、今投資する設備は今後十分の一以下の価値にしかならない未来が来るかもしれない覚悟が必要。
報酬は仮想通貨業界に左右される
報酬で支払われる仮想通貨は、整備が整いつつあるもののまだ通貨として安定しているとは到底言い切れません。
数時間ごとに平気で価値の乱高下を繰り返す。
なので、マイニングを始めた当初は、1年で元が取れるだろうと試算していても、仮想通貨の価値が下がってしまうとその回収計画は大きく予定を外すことになります。
もちろんその逆もあり、さらに価値が上がるとなれば、予定より早い段階で投資金額を回収することもできるかもしれない。
結局最終的な出口は日本円に換金することになるので、報酬を得るごとに利益確定させ日本円に換金することで、そのリスクを減らす工夫が必要でしょう。
また、マイニングする仮想通貨の種類によっては、今後のアップデートによりマイニングできなくなる通貨もあります。
今賑わいを見せているイーサリアムという仮想通貨が、まさに今後のアップデートでマイニングができなくなる予定です。
いずれにせよ、仮想通貨業界の動向によってマイニングの収益性が左右されることになるので、自分に合ったルールを決めて運用することが必要です。
常にリグの稼働状況が気になる
マイニングという高負荷な処理を長時間させていることもあり、GPUの状態が常に気になってしまいます。
特に注意を払うポイントとしては、このあたり
- ケーブルの過電流
- グラボの発熱
- ホコリやごみによるショート
私が実際に使ったことのある以下のマイニングソフトであれば、スマホ用の監視アプリも用意されており、外出先でもリグの状態を確認できます。
- NiceHash
- Minerstat
- HiveOS
とは言え、何かあってからでは遅い。
ソフトがクラッシュしてマイニングできていなかっただけならまだしも、高額の設備を壊してしまったり、最悪のケースとして発火からの火事につながってしまうリスクがあることを理解する必要があります。
そのリスクを回避するためにも、パフォーマンスばかり求めすぎず、余裕を持ったリグの運用を意識したほうがいいですね。
世間に嫌われる(かも?)
- マイニングによる電力の消費
- マイナーによるグラボの買い占め
などの理由で、マイニング行為は世間から嫌われているらしい。
これについて議論する気はありませんが、マイナーたちもリスクを負ってマイニングをしているんだと言うことは分かってもらいたいです。
何があっても自己責任で。そして欲を出しすぎないこと。これが大事。
個人的な仮想通貨マイニングルール
マイニングにはまってくると、欲がでて次から次へとグラボを集めたくなってしまいます。
最初は使っていなかったゲーミングノートでマイニングを始めてみたが、最近はマイニング専用のリグを構築中。
恐らくこれからもアップデートし続けると思うが、欲を出しすぎず、精神的にも安定させるためにも、自分でこのようなマイニングルールを設けることにしました。
リグは1台まで、マザーボード上のPCIスロット数分のみ
マイニングに特化した変態マザーボードでは、PCIスロットが10本以上あるものもあるが、今回使う予定のマザーボードは通常PC用のもの。
通常のマザーボードの中でも、多いもので6枚までついているのがあるので、せいぜい6枚程度までの運用。
消費電力1500Wまでに限定
使うコンセントは1つのみ、すなわち消費電力1500W以内。
1500Wといえど、余裕を持たせたいので、常用運用では8割の1200W以内に収めたい。そして、サーキュレータやリグファンなどを使用する場合は、これも含めることにします。
PC本体の消費電力とサーキュレータやファン電力を多く見積もって200Wとすれば、グラボにあてられる電力は1000W程度。この程度であれば、おそらく安全な範囲じゃないかと思います。
無理はさせず、長期的なマイニングライフ
GPUにオーバークロックさせることで、マイニング性能(ハッシュレート)を上げることができるが、無理なOCは禁物。
グラボの寿命を縮めたり、破壊することにつながってしまいます。
無理をさせ過ぎず、GPUが気持ちよく走ってくれるようなチューニングを探す。
そのためにも、消費電力とGPU温度、そして性能とのバランスを見極めていきます。
まとめ
今年2021年にブームが再燃した仮想通貨マイニングも、最近では各国の仮想通貨規制やグラボの高騰、枯渇問題などで、2021年9月現在、マイニングはすでにオワコンと言われ出しているのは事実。
この時期に、これからいちからグラボを集めてマイニングを始めるというのも時期が悪いことは分かっています。
それでも、やっぱりパソコンをいじるのは楽しいし、それでいてお小遣い稼ぎができるのであれば、これ以上の喜びはないです。
私にとってはある意味「理想の不労所得」です。
そして現に、その沼にハマりつつあり、現在マイニングリグを構築することに専念しています。
ハマり症の悪い癖がでないよう、自分に課したマイニングルールを守りながらも、マイニングをしていこうと思っています。