【BlackView BV8800 レビュー】暗視カメラ内蔵のオールラウンダーなタフネススマホ
圧倒的な頑丈さでアウトドアや現場作業などでも気兼ねなく使えるタフネススマホ。スペックこそは控え目ですが、ヘビーデューティーな環境で使うことを想定した付加価値機能が刺さる人には刺さるモノだったりします!
例えば、以前レビューしたBlackView BV6600 PROは、FLIR社のサーマルカメラが搭載されていて、手軽に非接触温度測定ができたりしました。
そのほかにも、外部アクセサリを使用することで内視鏡カメラとして使用できるスマホや、レーザー距離計が内蔵されているスマホだったりと、使うユーザーによっては非常に便利な機能が内蔵されているタフネススマホが多くあります。
使用用途はユーザーとアイディア次第なんですが、専用の測定機を用意しなくても、スマホ単体で手軽に測定できるというところが魅力的。
今回は、2021年にBlackViewから発売された暗視カメラ内蔵のタフネススマホ BV8800をレビューしていきます。
頑丈さしか取り柄の無いタフネススマホの中でも、BV8800よりオールラウンダーなタフネススマホで使い道の幅も広いなと感じました!と、今日はそんなお話!
- タフネススマホの中でも画面リフレッシュレート90Hzで綺麗!カメラも良し!
- モバイルバッテリーとしても使える8380mAhの超大容量バッテリー!
- 赤外線暗視カメラ内蔵で、解像度も高い!
- 3万円台で購入できるミドルエンドスマホ!
- 大きくて重たいから、片手操作は絶望的…
日常でも使いやすいタフネススマホ
大体のタフネススマホは、タフネスさに特化しすぎていてスマホ機能的はイマイチなものが多い中、BV8800はより普段使いでも楽しめる一台!
スマホ性能としてはミドルスペックなんですが、比較的新しいチップセットやカメラを搭載していたり、タフネススマホには珍しい90Hzの画面リフレッシュレートだったりと、意外とエンタメ目的としてもアリなスマホです。
また、BV8800の付加価値として注目すべきなのは、暗闇の中でも写真や動画の撮影ができる暗視カメラ機能。暗い中でも対象を暗視カメラ内蔵のスマホはいくつかありますが、BV8800の赤外線カメラの解像度は、200万画素と比較的高いほうだと言えます。
BlackView BV8800のフォトレビュー
基本情報
BV8800 | |
---|---|
SoC | MediaTek Helio G96 |
RAM/ストレージ | 8GB/128GB |
メインディスプレイ | IPS LCD 6.58インチ |
アウトカメラ | メイン 50MP/f1.8(S5KJN1) 超広角 8MP/f2.2(GC8034) 深度センサー 2MP/f1.8(GC032A) 赤外線 20MP(IMX376) |
インカメラ | 16MP/f2.0(S5K3P9-SP) |
生体認証 | 指紋認証(サイドボタン) 顔認証 |
防水防塵規格 | IP68(IP69K) MIL-STD-810H |
WiFi Bluetooth | 802.11a/b/g/n/ac Bluetooth 5.2 |
充電 | 有線:27W |
バッテリー | 8380mAh |
本体サイズ | 176.2 x 83.5 x 17.7mm 367 g |
付属品をチェック
- BV8800本体
- 充電ケーブル USB-C to USB Type-C
- 33W USB充電アダプタ
外観をチェック
BV8800は金属のボディにジープタイヤに使われる非常に頑丈なゴムでおおわれています。スマホを落としてもバラバラにならないように、各パーツがネジでしっかりと固定しており、いかにもタフネススマホな筐体になってます。
見るからに頑丈そうなボディをしています。防水防塵規格は更に高圧高温の水に浸しても水の侵入がないIP69Kと最強級。そしてMIL規格は、より新しい規格であるMIL-STD-810Hに準拠しています。
ミドルレンジの安価なスマホですが、作りはかなりしっかりしていて、高級感というより重厚感を感じます。
まず手にしてみた感想は、スマホとは思えないデカさ。そして、重さ。一般のスマホとしては、200gを超えたあたりで重いスマホと感じることでしょうが、このBV8800は重量なんと367g。厚みも17.7mmとしっかりあるので、スマホ2台分弱を持っている感覚に近いです。
画面には、6.58インチの大画面液晶。液晶画面は一般的なIPS液晶ですが、1080×2408のフルHD以上の解像度があって十分きれいに感じます。そして、タフネススマホには珍しい90Hzの高リフレッシュレート。
明るさは480nitsと、炎天下の日差し下ではちょっと辛いですが、影に入れば問題なさそうです。
ちなみに画面保護フィルムは購入時に貼られていましたが、既に気泡が入っていました。ちょっと残念!
背面には、クアッドカメラモジュールと下側にストラップホールがあります。BV8800は、BlackViewスマホの中では最高クラスの50MPカメラを搭載しています。
画面性能も高いことから、エンタメ目的も視野にいれていると思われます。
BV8800のボディにはジープタイヤに使われている非常に頑丈なゴムと金属の筐体。見るからに頑丈そうなボディをしています。防水防塵規格は更に高圧高温の水に浸しても水の侵入がないIP69Kと最強級。そしてMIL規格は、より新しい規格であるMIL-STD-810Hに準拠しています。
BV8800の右側面には電源ボタンとボリュームボタン。電源ボタンは指紋認証センサーが搭載されていて、反応速度も悪くない。
左側面には、シムピン不要のSIMカードスロット(デュアルナノシム)とサイドキーがあります。サイドキーには、良く使う機能を割り当てられるカスタマイズボタンとなっていて、これまたタフネススマホでよくあるやつ。
サイドキーは、シングルクリック/ダブルクリック/長押しとそれぞれ機能を割り当てられます。フラッシュライトやボイスレコーダー機能など、よく使う機能を割り当てると便利に使うことができます。
底面にはフタ付きのUSB-Cコネクタ。充電は最大33Wの急速充電に対応しており、8380mAhという超巨大なバッテリー容量を30分で30%、90分でフル充電することができます。ワイヤレス充電には非対応。
BV8800を使ってみた感想
ミドルエンドとは言え普段使いには十分なスペック
他のタフネススマホと同様に、BV8800もスペック控え目のミドルエンドクラスの性能です。OSには、Andorid 11ベースのDoke OS 3.0が使われていますが、普通のアンドロイドスマホと操作感は何ら変わりないです。
採用されているSoCのMedia Tek Helio G96は2021年発表の8コアCPU。比較的新しいミドルエンドSoCなので、一般のアプリ動作には十分実用的。Snapdragon 750G程度の性能だと言われているので、AQUOS zero6やGalaxy M23あたりと同程度。
廉価のタフネススマホにはRAM 6GBが多い中、BV8800にはRAM 8GB搭載ということもあり、マルチタスクでアプリの切り替えもスムーズに行えます。
以前レビューした赤外線カメラ搭載スマホ BV6600PROはHelio G35にRAM 4GBと普段使いするにはどうしてもスペック不足が否めなかったんですが、BV8800にはSoCとRAMともに大幅に向上しているので、普段はハイエンド端末を使っている筆者でも、最低限この性能ならぎりぎり普段使いとしてできなくもないといったところ。
エンタメも楽しめる!オールラウンダーなタフネススマホ
多くのタフネススマホでは、カメラ撮影や動画視聴など一般ユーザーの使用としてはエンタメ機能が弱いものが多いわけですが、BV8800についてはその辺りについても力を入れていると感じられます。
画面はフルHD以上の解像度に90Hzの高リフレッシュレートで、最新ハイエンドスマホの120Hzには及ばないものの、画面の操作感やスクロール具合、映像表示の滑らかさについては良くなっています。
カメラ性能についても、メインカメラには50MPとスマホでは十分すぎる高画素。光学ズームはないですが、使いやすい超広角カメラとポートレート撮影に使われる深度センサーも搭載されているので、普通のスマホとして使う分には何ら問題はありません。
普通のミドルレンジスマホと同じくらいの性能で、タフネスさとバッテリー持ちを重視したい人にもおすすめできるスマホだと感じます。
お化けバッテリーで超長持ち
BV6600PROを所持していることもあり、もうあまり驚くこともないですが、このBV8800もやっぱりバッテリーお化けでした。8380mAhはもはやモバイルバッテリーの領域。
Webブラウジングやテキスト/画像編集などのスマホ操作におけるバッテリー時間を測れるベンチアプリPC MarkのWork 3.0 battery lifeを実行してみたところ、22時間と判定。画面オンの状態で、一般的なスマホ操作をしていても、ざっくり22時間は使い続けられるということ。
使い方によっては、週一回の充電でも使い続けられそうです。
GSMARENA情報だと、2022年8月時点では、13200mAhのUlefone Power Armor 13と10000mAhのDoogee S88 Proに次いで、BV8800は世界で3番目にバッテリー長持ちなスマホ。
先日のキャンプで使ってみたところ、BV8800にBluetoothスピーカーを接続しYouTube Musicをひたすらに流していましたが、軽く12時間以上再生していても、翌日のバッテリー残量はまだ半分程度残っていました。
充電できないようなアウトドア環境下でのメディア再生機としては優秀だと思います。
暗視カメラは解像度が高くてくっきり写る
さて、BV8800の目玉機能である暗視カメラについては、これまた解像度が高くなかなか実用的だと感じました。
BV8800の暗視カメラの仕組みは、スマホ背面のカメラ下にあるふたつの窓から赤外線を発射し、それの反射をカメラセンサーに取り込んでいるといった感じ。これによって、全く光の無い暗闇の中でも、しっかり対象が写るというわけです。
暗視カメラは、通常のカメラアプリから起動します。撮影モード「画像」と「動画」を選択中に、カメラUI内の夜景ボタンを押すことで暗視カメラに切り替えて撮影することができます。
試しに真っ暗闇の和室を、メインカメラと暗視カメラで撮り比べてみました。
光源が全くない中で、もちろんメインカメラには真っ暗にしか写りませんが、暗視カメラで撮影すると、部屋の様子が細かく分かります。写真以外にも動画も撮影できるので、簡易的な監視カメラとしても使えるかも。
次に、ごちゃごちゃした洗面台下を撮影してみます。
分かりやすいように、エアコンのリモコンを置いていますが、200万画素の解像度もあるので洗剤やスポンジなどの存在もくっきり確認できます。
あとは、先日訪れたキャンプ場にて、真夜中の足元を撮影。
肉眼では、ほぼ道という道が見えない暗闇の中でも、暗視カメラを通してみると、しっかり確認できます。例えば、ライトを付けられない状態で、テント内やタープ内でものを探したいという場合でも、便利に使うことができそうです。
BV8800レビューまとめ
以上、BlackViewのタフネススマホ BV8800のレビューをお届けしました。
しばらく使ってみた感想として、BV8800はタフネススマホの中でも比較的バランスの取れたスマホだと感じました。
- 性能はミドルエンドで満足できて、とにかくバッテリー持ちを重視したい
- タフネススマホが欲しいけど、エンタメ機能も強いスマホがいい
- 暗視カメラに魅力を感じる人
スマホとしては、タフネスさ全振りの廉価スマホと比べて、BV8800は新しい世代のSoCや必要十分なRAM、画面もきれいでカメラも悪くなかったりと、一般向けとしても十分使えます。
また、解像度が高い赤外線の暗視カメラもついているので、必要な人にとっては便利に使うことができる機能でした。
そのデカさや重さを許容できるのであれば、超長持ちバッテリーに超頑丈なボディでエンタメ目的でも十分使えるBV8800は良い選択肢のひとつかもしれません!