【サムヤンAF 24mm F1.8 FEレビュー】明るくて軽くて安いソニーEマウントの広角単焦点レンズ
SONY純正の広角大口径単焦点レンズ「GMレンズ SEL24F14GM」は誰もが憧れるレンズのひとつ。
写りに関しては、最高なんだろうけど、そのお値段についても高額すぎて、一介の庶民ではなかなか手が出せないわけです。
そう思っていた矢先、その代わりになるであろう広角大口径の単焦点レンズが、サムヤンから発表されました!
それがこちらの、Samyang AF 24mm F1.8 FE。
国内でも発売が開始され早速購入!
ぬおおおお、買っちまったぜー#samyangAF24mmf18#カメラ好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/rUPvYyHuoe
— クンヨシ@採掘中(ETH 時給700MH/s) (@kunnyoshi) July 6, 2021
AF 24mm F1.8 FEをしばらくの間使ってみたところ、24mmというスナップ的にも使いやすい画角とF1.8の明るさ、そしてα7Cに装着したときのバランスの良さも合って、超お気に入りレンズ!
メリット | デメリット |
---|---|
明るい、軽い、安いの三拍子が揃ったレンズ! 最短撮影距離が19cmと短い! AFが早く、駆動音も気にならない! | リングがひとつしかない… アストロフォーカスモードの使い道がない… |
今ではすっかり「α7Cのつけっぱなしレンズ」のひとつとなったサムヤン AF 24mm F1.8 FEを使ってみて、良かった点とイマイチだった点を作例も交えてレビューしていきます。
サムヤン AF 24mm F1.8 FEの基本情報
基本スペック
F値 | F1.8~F22 |
焦点距離 | 24mm |
最短撮影距離 | 0.19m |
最大撮影倍率 | 0.21倍 |
レンズ構成 | 8群11枚 |
絞り羽 | 9枚 |
フィルター径 | Φ58mm |
サイズ・重量 | 65(最大径)x71.5(全長)mm 230g |
フォーカス | AF/MF |
レンズマウント | ソニー FEマウント |
外観
今回購入したレンズ「AF 24mm F1.8 FE」は、2021年6月に発売されたサムヤンの小型軽量レンズ「Tiny」シリーズのひとつ。
箱の中には、以下の付属品がありました。
- レンズポーチ
- レンズフード、キャップ
- 説明書、Thank youカード
最初手にしたときの第一印象はなんといっても「軽い!コンパクト!」。
プラスチックな質感ですがつくりはしっかりしています。
GMレンズなどの高級レンズとは異なるが、普段使いとしては十分ちょうどよい質感ですね。
F1.8という明るいフルサイズ用レンズなのに、このサイズ感と軽さ。
もちろん電子接点付のオートフォーカスレンズ。
また嬉しいことに、防塵防滴仕様とのことなので、多少の雨であっても気兼ねなく使えそうです。
また、このレンズには、カスタムスイッチとフォーカスホールドボタンがついているのもポイントです。
フォーカスホールドボタンでは、フォーカス位置を任意で固定することができたり、カメラ本体の設定で別の機能を割り当てることもできます。
モードスイッチでは、リングの動作を切り替えることができます。
AF 24mm F1.8 FEにはレンズ側のリングがひとつしかないですが、このスイッチを切り替えることで、フォーカスリングと絞りリングを切り替えて使うことができます。
- MODE1:フォーカスリングモード
- MODE2:絞りリングモード
リング操作は、クリック感のないスムーズな回転ができるので、動画用途としても使いやすいです。
今後のファームウェアアップデートで、更に多くの機能が追加されるようなので、楽しみ!
手持ちのソニーのα7Cに装着してみるとこんな感じ。
コンパクトボディなα7Cと組み合わせると、全長およそ12cm(フードなし)、重量およそ740gと軽くて小さい。
参考までに、同じ焦点距離24mmの別のレンズ、ソニーのF1.4 GMレンズ(445g)、シグマのF1.4 Artレンズ(665g)と比べた際の大きさはこんな感じ。
F1.4とF1.8で明るさは1/2段ほど異なりますが、サイズ感はかなり違います。
軽さと取り回しのしやすさを重視する場合は、むしろ他の2本よりも使いやすいかもしれません。
高級なレンズだと気軽に持ち運ぶには多少気をつかってしまいますが、このレンズだと「つけっぱなしでいいや」という気にさせてくれます。
フードを付けた状態でホールドするとこんな感じ。
これくらいのサイズ感であれば、小さいバッグに入れて街中のスナップ撮影としても活躍できそうです。
実はこのAF 24mm F1.8 FEは、天体写真のためのレンズとして開発されており、その特別な機能として「アストロフォーカスモード」が搭載されています。
フォーカスホールドボタンを押しながらレンズを装着、もしくはカメラの電源をいれることでアストロフォーカスモードを起動させることができ、ボタン1つで設定したピント位置に移動することができます。
サムヤン AF 24mm F1.8 FEの良いところ
明るい、軽い、安いの三拍子が揃ったレンズ
このレンズで最も惹かれたのは、24mm F1.8で、230gという軽さで、実売6万円以下というコスパの高さです。
ソニーのフルサイズ用レンズで、24mmの大口径単レンズといったら、ソニーのGMレンズやシグマの単焦点レンズが候補に上がるが、値段も重量も半端ないです(もちろん、写りに関しても半端ないだろうけど)。
かといって、AF 24mm F1.8 FEの写りは悪いかと言ったら、決してそんなことはありません。
先行発売された海外のレビューをみてみても、「優秀なレンズ」として評価を受けています。
少なくとも私が見る限りピント面の写りは非常にシャープで、背景のボケもいい感じ。
F2.8のレンズになるとレンズの選択肢は増えますが、F1.8となるとあまり多くありません。
F2.8とF1.8とでは1段分の明るさの差とボケ量があるので、表現の幅は結構違います。
同じ値段であれば、できるだけ明るいレンズを選びたくなるもので、このサムヤンのレンズは価格と性能のバランスがとてもいいです。
そして24mmという広角よりの画角は、スナップ撮影やポートレートにも使える上に、動画撮影でのシネマスコープサイズとの相性もとてもいいように感じ、軽量さも相まって、非常に万能なレンズな印象を受けました。
最短撮影距離が19cmと短い
レンズ選びで気になるポイントのひとつが、最短撮影距離、即ちどれだけ被写体によれるかどうか。
AF 24mm F1.8 FEは、センサー面から最短19cmと比較的寄れるレンズ。
最大撮影倍率は0.21倍と被写体もしっかり大きく写せるので、テーブルフォトなどにも使いやすいです。
同じカメラ位置で、最短撮影距離から徐々にピント位置をずらした際の後ボケ・前ボケを比較するとこんな感じに。
被写体に寄って撮影することで、広角レンズの特性を活かしたダイナミックな撮影ができるというのも、色々なシーンで役立ちます。
AFが早く、駆動音も気にならない
サードパーティ製のレンズだと、どうしても気になってくるのがAF速度なんだけど、このレンズは全く問題ないくらい速い。
試しに手持ちの純正レンズ SEL35F18Fと比べても、遜色ないくらいにキビキビとフォーカスを合わせてくれました。
フォーカス音についても、耳をレンズに当ててやっと聞き取れるくらいなので、動画撮影でも気になりません。
そういうことからも、写真以外の動画撮影にも十分に使えるレンズだと言えます。
サムヤン AF 24mm F1.8 FEのイマイチなところ
リングがひとつしかない
AF 24mm F1.8 FEを含め、サムヤンのTinyシリーズ全般にいえることだが、レンズのリングがひとつしかないのが惜しいポイント。
モードスイッチで絞りとフォーカスを切り替えて使うことはできますが、ソニー純正レンズのようにそれぞれ独立して同時に使うことはできません。
- MODE1:フォーカスリングモード
- MODE2:絞りリングモード
AFばかり使う私は、基本MODE2にして使っており、そこまで不自由を感じていませんが、MFを多用する人にとっては使いにくいかもしれません。
アストロフォーカスモードの使い道がない
AF 24mm F1.8 FEの目玉機能のひとつがアストロフォーカスモードなんですが、一般用途での使い道が思いつきません。
このピント合わせの位置はユーザーで任意の位置に設定することができるので、使いようによってはスナップ撮影的なことで使えるかもしれません。
アストロフォーカスモードを使わない通常モードでは、フォーカスホールドボタンとして使えるので、大人しくそっちを使うのが無難ですね。
サムヤン AF 24mm F1.8 FEの作例
では最後に、α7Cにサムヤン AF 24mm F1.8 FEを装着して撮影した作例をいくつか紹介。(軽くレタッチしてます)
また、ポートレート写真の作例は、私のインスタグラムの方にいくつかあるので、そちらもご覧くださいな。
サムヤン AF 24mm F1.8 FEのレビューまとめ
2021年6月発売のサムヤン AF 24mm F1.8 FEは、「明るい・軽い・安い」の三拍子そろった非常に使い勝手の良いレンズ。
静止画も動画撮影も使いやすくて、購入してからはずっとα7Cのつけっぱなしになっており、今ではすっかりお気に入りの一本に。
ソニーのGMレンズ SEL24F14GMのような、明るい広角単焦点レンズをお探しの方は是非試していただきたいレンズです。