【新型Surfaceペン レビュー】代用できる激安Heiyoペンと比較
以前Surface Proに合わせて購入したのが、Amazonの激安Heiyoペン。 純正Surfaceペンの半額以下の値段にも関わらず、しっかりと使えるもので、これはこれで満足できるものだった。
しばらく使っているいたが、なんかイマイチしっくりこない感覚を抱きつつ、Microsoft Surfaceの純正ペンも購入してみることにした。 購入したモデルは、2017年新型のSurfaceペン(EYU-00031/バーガンディ)。
両者比べてみると、使い勝手に結構違いがあると感じた。 結論を言えば、それぞれ一長一短で人によって好みが分かれるペンであると感じた。
本日は新型Surfaceペンと激安Heiyoペンの比較レビューをお届けしようと思う。
Surfaceペンの基本情報
Surfaceペンのスペック(Heiyoペンとの比較)
現行モデルはこちら!
Surfaceペン | Heiyoペン | |
---|---|---|
バッテリー | 単6乾電池 | 充電式(Micro USB) |
バッテリー時間 | 半年程度 | 連続500時間(180日間スタンバイ) |
サイズ | 約146mm x 9.5mm x 9.7mm | 約155mm x 10mm x 10.5mm |
重量 | 約20g | 約11g |
ボタン | サイド1(右クリック) トップ1(消しゴム兼ボタン) | サイド2(右クリック、消しゴム) |
クリップ | 無し | 有り |
マグネット | 有り | 無し |
傾き検知 | 有り | 不明 |
筆圧検知 | 4096段階 | 有り(段階は不明) (新型は4096段階) |
Surfaceペンのセットアップ
まずは、Surfaceペンを使うためのセットアップを簡単におさらい。
ペンキャップを引っこ抜いて単六形乾電池を入れる
Surface Proとペアリング
SurfaceペンとHeiyoペンを比較
セットアップも無事終了したので、いざSurfaceペンとHeiyoペンの比較をしていこう。
デザインはSurfaceペンに軍配
外出先のカフェでSurface Proを開くとどうしても机が狭くなってしまいがちだが、Surfaceペンは画面にサッと固定できるので置き場の心配はしなくて良いのは高評価。
一方Heiyoペンは、プラスチックな素材で一般のボールペンに近い持ち心地。 いうなれば、フリクションボールペンなどのあたりに近い感じで、これはこれで、普通のボールペンに近い感触だ。 こちらにはクリップがあるので、転がり防止はもちろん、胸ポケットやバッグのペン差しに入れられるのというメリットがある。
結論として、
- 見た目の高級感や重厚感、そしてマグネット内蔵によるSurface Proに固定できる点で、Surfaceペンの方が優秀
- ただ、長時間の筆記やボールペンのような握り心地、クリップが必要という場合は、Heiyoペンも悪くない
持った感じはややSurfaceペンが優秀
握った感じは両者とも可もなく不可もなくという感じ。
ペンの長さはHeiyoペンのほうがSurfaceペンより約1cm長く、少し持ちづらいと感じなくもない。
しかし重心はしっかりと中心部にあるので、そこまで大きな違和感は感じられなかった。
まとめると、
- 【デザイン】Surfaceペン > Heiyoペン
- 【握り心地】Heiyoペン ≧ Surfaceペン
実際の書き味については意外な結果に!?
先に述べておくと、Surface Proにはペーパーライクフィルムを貼っている。
フィルム無しもしくはガラスフィルムだと、ペン先との摩擦が少ないためペン先が滑りやすく文字が書きづらい。
ペーパーライクフィルムとは、その名の通り「紙のような感触、書き味になるノングレアタイプのフィルム」であり、これを貼るのと貼らないのでは大きな違いがあるのだ。
ペーパーライクフィルムを貼ったSurface Pro上での、SurfaceペンとHeiyoペンの書き味について比べてみる。
ペン先の構造はSurfaceペンの方が良い
あまり気にならない程度かもしれないが、筆圧が強めな私にとって、書き心地に及ぼす影響は大きいと感じた。
というのは、Heiyoペンだと握っている手とペン先がブレるので、特に小さな字を書くときに文字がずれてしまうことがあり、違和感を覚えた。
筆圧の弱い分には問題ないだろうが、筆圧が強い自覚がある方は少し気を付けたいところだ。
対するSurfaceペンは、特に沈む様子もなく、安定した書き心地であった。ペン先の一番先端部が少し柔らかい素材となっているので、それが適度なクッションの役割になっておりいい感じだった。
意外にもホバー位置との誤差はHeiyoペンが優秀
検証方法としては、「画面上に描いた点に対してホバー位置を頼りにその点めがけてペン先を下ろす」というもの。もしホバー位置が正確であれば、全く同じ位置に点が重なるというわけだ。
写真ではすこし伝わりづらいが、Heiyoペンはホバー位置とほんとど同じ位置に点を重ねることができた。
対するSurfaceペンは、ペン先2つ分くらい右上にズレてしまっている。
数回試してみたものの、結果は同じだった。
なぜこの位置が重要かというと、実際は画面を見ながら文字を書いているわけだが、書き始めたいと思う位置にペンを下ろしても、ズレた位置から文字が書かれてしまうからだ。
この位置がずれていると、特に細かい字を書くときは線が重なってしまったり、絵を描くときも正確な位置から筆を入れられなくなってしまう。
SurfaceペンやHeiyoペンのようなアクティブスタイラスペン(ペン自体から静電気を放出するタイプのペン)にとっては重要なファクターであるということだ。
このズレについては、ペンの個体差などもあるかもしれないし、私のペンの持ち方が悪いだけかもしれない。
しかし言えることは、ホバー位置が重要であることと、この精度があまりにも低いとスタイラスペンとしては失格であるということ。
慣れれば使えなくもないが、SurfaceペンはHeiyoペンと比べても高価であるだけに、この精度が低かったことについては少し残念に思える。
筆圧感知は両者とも問題なし
筆圧感知は、両ペンともにきちんと認識されているようだった。
ペン設定の筆圧検知をオンにすることで、強く書けば太く、弱く書けば細くと線の太さを変化してくれる。
個人的には、メモやノートとしての筆記用に使うのであれば、この筆圧検知機能はオフにして使用している。
走り書きや殴り書きをするたびに、線の太さが変わってしまうと、後々読みにくい文字になってしまうからだ。
逆に絵を描いたりスケッチをする用途であれば、筆圧検知はマストな機能になるだろう。
筆圧検知の設定は、対応ソフトごとで設定できるはずなので、必要に応じて使い分けるとよいだろう。
OneNote上でのパームリジェクションは両者とも問題なし
パームリジェクションは両者ともに問題なく使える。
パームリジェクションとは、「ペンを持ちながら画面を触っても、画面に触れた手には認識されず、ペン先にのみ手書きが認識される機能」のこと。
タブレット用のスタイラスペンとして使うにはこの機能は必須級であり、機能しなければただのゴミ。
もはやこの機能のためにペンを買うといっても過言ではないレベル。
幸いSurfaceペンもHeiyoペンも、特に問題なく、パームリジェクション機能は有効であった。
消しゴムはSurfaceペンの方が使いやすい
OneNote上では、Surfaceペンはペンを逆さまに、Heiyoペンはサイドボタンの消しゴムを押すことで、文字を消すことができる。
消しゴムの機能自体は、両ペンとも問題なく使えるのだが、個人的にはSurfaceペンのほうが使い勝手が良かった。
なんといっても、直感的に使えるのが便利であるからだ。シャーペンについている消しゴムやこすると消えるフリクションボールペンにも、消しゴムはやはりペンの頭が定位置なのだ。
Heiyoペンの「サイドボタンを押しながら」というのは少々使いづらい。
とはいうものの、慣れればこっちも全然ありだと思う。
問題は、Apple Pencilだ。
Apple pencilにはボタン類が一切ないので、毎回「消しゴム」を選択してから消す必要がある。これはスマートではない。
その点、書いて消して、書いて消してをペン1本でスムーズに行えるのは、両ペンともに評価すべきところだ。
Surfaceペン レビュー まとめ
本記事では、「【Surfaceペン レビュー】激安Heiyoペンと比較して使い勝手はどうか」について、まとめてみた。
ここまで比較しておいて、実際どっちを長く使いたいのかというと、私は純正Surfaceペンを選ぶ。
やはり、画面への書き心地や消しゴムの使い勝手に関しては、文句なしのデバイスだ。
ホバー位置のズレが気になるものの、「画面を拡大して、大きく文字を書いてから、縮小する」という方法で、細かい手書き文字を回避することができる。
だが、Surfaceペンの価格は1万円弱と、スタイラスペンとしても決して安いものではない。
そうした場合、コスパ重視としてのHeiyoペンという選択肢は十分にありだと感じる。 書き心地こそは劣るものの、最低限の消しゴムボタン、パームリジェクション機能は問題なく使うことができ、ホバー位置に関してはSurfaceペン以上のポテンシャルがある。
そして、その価格は、Surfaceペンの半額程度というのも魅力的だ。
Surface用のペン選びに、使うかわからないのに最初から高い純正ペンを買うのに気が引けるという方には、まずHeiyoペンを使ってみて、さらに性能を求めるのであればSurfaceペンに買い替えるというのも、良い選択だと思う。