【UM773 SE レビュー】一目惚れで思わず衝動買いした桜色のミニPC

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これまでメインで使うPCには、性能から外観までとことんこだわって自作したパソコンを使用していました。

手間暇資金を費やした自作パソコンには愛着があり今のところなんら不満もないわけですが、このミニPCの存在を見た瞬間思わず浮気心を刺激されました。

春の季節限定モデルとされていますが、記事執筆時(6月)はまだ販売中であり、いつ販売終了してもおかしくないと思ったので速攻で衝動買い。

「限定」ワードに弱い人、ここに挙手。

この記事では、「【UM773 SE レビュー】一目惚れで思わず衝動買いした桜色のミニPC」について書きます。

UM773 SEの個人的推しポイント
  • 見た目がステキ
  • 縦置きするとスリムに設置
  • ブラウジング・動画視聴、軽い動画編集、軽いゲーム程度なら余裕の性能
  • 使わないときは省電力

デスクに飾っておくのも良し!バリバリ使ってパフォーマンスを出すのも良し!

そんなMinisforum UM773 SE(桜エディション)のレビューをお届けするので、気になる人はぜひチェックしてみてください!

Minisforum UM773 SE
メリット
  • 細部までこだわった桜デザインが綺麗なミニPC
  • 縦置きスタンドを使うとスリムに設置できる
  • 豊富なインターフェース、USB 4ポートもある
  • パフォーマンスは「中の上」くらいで普段使いには申し分なし
  • 「限定モデル」という優越感
デメリット
  • 桜デザインを見せるには、PCの設置向きに注意
  • プラスチックボディは触ると安っぽさを感じる
  • 家庭用とするなら、正面にUSB-Aコネクタが欲しかった
目次

Minisforum UM773 SEの特徴

春の季節限定の特別モデルのミニPC:Minisforum UM773 SE

Minisforum(ミニズフォーラム)は、コンパクトなデスクトップPCを中心に販売する中国のメーカー。日本を含む世界中で展開しているミニPC界隈ではかなり有名なメーカーが、2023年の春に日本国内限定で発売したのがUM773 SE(桜エディション)

(c)Minisforum UM773 SE

UM773 SEUM773 Liteという黒ボディのモデルがベースとなっていて、中身はそのままに、「桜」をモチーフにした特別仕様のケースが特徴的なミニPCです。

Minisforum UM773 SEの特徴
  • MinisforumのミニPC UM773 Liteの特別カラーリングモデル
  • 性能と省電力のバランスが良いモバイルCPU:Ryzen 7 7735HS
  • 高速なメモリ:DDR5-4800メモリ
  • 高速ストレージ:M.2 SSD(PCIe Gen 4)
  • USB 4 ポート搭載
  • 127×128×47mm
  • Windows 11 Pro

UM773 SEの主なスペック

CPUAMD Ryzen 7 7735HS
RAMDDR5-4800:16GB/32GB(2スロット、最大64GB)
ストレージM.2 PCIe 4.0 SSD:512GB/1TB(1スロット)
2.5インチ SATA HDD/SSD (空き1スロット)
通信WiFi 6
Bluetooth 5.2
インターフェースUSB-C(USB 4.0)x1
USB-C(USB 3.2 Gen2) x1
USB-A(USB 3.2 Gen2) x2
USB-A(USB 2.0) x2
RJ45 2.5Gギガビットイーサネット
HDMI x2
3.5mmイヤホンジャック x1
ACアダプター最大119.7W(19.0V/6.3A)
本体サイズ127×128×47mm
OSWindows 11 Pro
Minisforum UM773 SEの主な仕様

Minisforum UM773 SEの外観レビュー

銘菓土産を彷彿させる美しいパッケージ

届いた郵送外箱を開くとパッケージが現れます。いつもなら適当に開梱するパッケージですが、このパッケージデザインは語らずにはいられない。

美しいです。

MinisforumがPCメーカーだと知らないのであれば、まさかこの中にPCが入っているとは思えないくらい、まるでお土産の銘菓を感じさせてくれる、そんな感じのデザインです。

この外枠を外すと、Minisforum お馴染みのパッケージが現れるので、パッケージ全てが限定仕様まではありませんが、ちょっとした特別感を感じられます。

細かいことですが、久しぶりにテンションの上がる開封でした。

桜をモチーフにしたデザインが素晴らしく良き

ではさっそくUM773 SEの本体を拝見。

カラーは、まさしく「桜」をモチーフにした桜色で、こんなに可愛らしいパソコンは見たことがありません。一見女性好みな色かと思われますが、ピンクとはまた違った桜色は中性的な感じを受けるので、個人的に違和感はありません。

UM773 SEのベースとなっているUM773 Liteの黒いボディを桜色に塗ったのではなく、しっかり桜色の樹脂で成型しているのだと思われるので、傷がついて塗装が剥げることもなさそうです。

注目したいのが、この桜の模様。

よく見ると、ただのプリント印刷ではなくてしっかり立体的になっているところ。写真では分かりづらいですが、花びらひとつひとつに凹凸があり、細かく作られたデザインだとうかがえます。

MinisforumのミニPCの一部のモデルは、横置きもしくはVESAマウント設置を想定し、縦置きができないものもありますが、UM773 SEにはしっかり縦置きスタンドが付属しています。

本体にマッチさせた色合いなので、一体感があって素晴らしいです。

実は写真の縦置き向きは、上下が逆になっています。

後々気づきましたが公式サイトで確認すると、「MINISFORUM」ロゴが上側に来る方が正しい向きのようで、エアフローは正面・下が吸気、背面・上が排気になっています。

(c)Minisforum UM773 SE

ただし桜のデザインがあるのは表面だけで、反対の裏面はゴム足とVESAマウント用のネジ穴のみで桜デザインは無し。

なので、縦置きスタンドで桜デザインを見せるためには、設置向きには工夫した方がよさそうですね。

その他の付属品については、こんな感じです。

Minisforumの付属品
  • UM773 SE本体
  • 縦置きスタンド
  • 電源アダプター、電源ケーブル
  • HDMIケーブル
  • VESAマウント取付アダプター
  • SATAコネクタケーブル
  • スペアゴム足

付属のケーブル類も桜色だったとしたら、さらに心が躍りましたが、これは仕方ないですね。

色味を統一させるためにも、白いケーブルスリーブで束ねて誤魔化すことにします。

あと誤解を恐れずに言うと、高級感についてはイマイチ感じられません。金属製で手触りの良いPCケースとは違って、手に持つとどうしてもプラスチックで安っぽいケースという印象を受けます。

ですが、デスク上で離れて目に入る分は十分満足できるケースです。

場所を取らない手のひらサイズのミニPC

UM773 SEは、Minisforumの中でもコンパクトさと性能のバランスをとったVenusシリーズラインで、大きさは手のひらサイズほどの小ささ。

ほかのデバイスと並べて比べるとEcho Show 5より一回り大きく、折りたたみスマホ Galaxy Z Fold 4より少し小さいボディサイズ。

縦置きスタンドを使うと厚み約5cm・高さ奥行約13cmとスリムになり、置く場所を選びません。これだけ小さければどんな狭いスペースでも設置することができます。

VESAマウントでモニター裏に設置することもできますが、これは「見せる」PCだと思うので、せっかくだから横置きか縦置きで設置しましょう。こっちの方がUSBポートへのアクセスもしやすいです。

これまでメインで使っていた世界で2番目にスリムなケース SFF Time N-ATXと比べても、この通り。薄さは半分、大きさは約9分の1程度になります。

実際にデスクに設置すると、こんな感じです。

PC周りをホワイトにまとめていることもあり、統一感もあっていい感じ。すごく気に入りました!

豊富なインターフェース

UM773 SEは、ミニPCにしてはインターフェースが割と豊富な印象です。

正面・USB-C(USB 4@40Gbps)
・USB-C(USB 3.2 Gen 2)
・3.5mmオーディオ端子
背面・USB-A x2(USB 3.2 Gen 2)
・USB-A x2(USB 2.0)
・HDMI x2(4K60)
・2.5GbE LAN
・電源接続ポート
UM773 SEのインターフェース

USB-Cポートが正面に2つあり、うち1つは40Gbps対応のUSB 4規格。もう1つのUSB-Cポートと背面の2つのUSB-AポートはUSB 3.2 Gen 2で、さらに別にUSB 2.0が2ポートあります。

USB-Cが主流になりつつあるとはいえ、まだまだUSB-Aのデバイスも多いので、正面にUSB-Aポートがあれば個人的には良かったです。

映像出力系もHDMIが2ポート(40K@60まで)あり、正面のUSB-C(USB 4)と合わせて最大3画面まで出力もできます。

また電力供給はUSB-CのPD給電には対応しておらず、付属の電源アダプターを使用することになります。

ミニPCなのにカスタマイズしやすい本体構造

UM773 SEはメモリ・ストレージ(OS)が入っていないベアボーンキットも販売されていることもあり、本体内部へのアクセスが容易に行えます。本体裏のゴム足とネジを外し、ネジを4か所外すだけ。

今回購入したモデルには、メモリ 32GBとストレージ512GBを搭載していますが、将来的に足りなくなったら換装することも可能。換装するとしたら、メモリとストレージ辺りですね。

また、2.5インチ SATAコネクタが1つ空いているので、ストレージを追加することもできるようになっています。ドライブは、外した外蓋の内側に固定できます。

ケース内の空間は決して広くはないので、2.5インチドライブを入れると窒息気味になりそうですが、大容量のHDDを搭載してファイルサーバー的に使うのも、アリかもしれません。

Minisforum UM773 SEの性能をチェック

綺麗な外見とコンパクトなボディのUM773 SEですが、PCとしての性能も十分に高く、ざっくり言えば中の上くらいの性能はあって、動作はサクサクです。

それぞれの性能について、軽くチェックしていきます。

CPU

CPUにはモバイル向けのCPU、Ryzen 7 7735HSが使われています。コア数/スレッド数は8コア/16スレッドとマルチ有利なCPUになっています。

7XXX番台だと新型のRyzenのZen 4プロセッサーと思われますが、ざっくりいうとZen 3+の6XXX番台とほぼ同じアーキテクチャになっていて、そのクロックアップ版という感じ。

試しにCPUのベンチマークソフト Cinebench R23で計測したところ、マルチスコア「13131」、シングルスコア「1528」という結果。性能的には、デスクトップ用CPUのRyzen 7 5700Xと同じくらいでしょうか。

参考に、これまでワタクシがテストしたベンチ結果と比べるとこんな感じです。

スクロールできます
コア/スレッド数周波数消費電力Cinebench R23
マルチ
Cinebench R23
シングル
Ryzen 9 5950X(D)16/323.4/4.9GHz105W243291593
Ryzen 7 7735HS(M)8/163.2/4.75GHz35-54W131311528
Ryzen 7 5700G(D)8/163.8/4.6GHz65W118301488
Ryzen 7 5600G(D)6/123.9/4.4GHz65W110961418
Ryzen 7 6800U(M)8/162.7/4.7GHz15-28W103901497
CPUの性能・ベンチ比較

また、総合ベンチマークソフト PassmarkとPCMark 10のベンチ結果も載せておきます。

最近のモバイル向けCPU本当に強いです。モバイル向けCPU搭載のミニPCとはいえ、パワーの必要なPC作業は厳しいかもしれませんが、ライトユースならば十分すぎる性能です。

どこまでの性能を求めるかは、ユーザーの使い方次第にはなってきますが、

  • ウェブブラウジング、ネットショッピング、動画視聴
  • 写真編集やフルHDまでの軽い動画編集作業
  • 軽いタイトルのPCゲーム

であれば、動作はサクサクでストレスなく使えます。

グラフィックス

Ryzen 7 7735HSに内蔵されているグラフィック性能は、モバイル向けCPUとしてはかなり優秀。GPUにはRyzen 7 6800Uなどと同じRadeon 680M(RDNA)が搭載されており、性能的にはGTX1650と同じ程度だといわれています。

同じRyzen 7XXX番台でも、Zen 4アーキテクチャのRyzen 7840HSや7940Hだとより高性能なRadeon 780M(RDNA2)が内蔵されているので見劣りしてしまいますが、Intel系のIris Xeよりかは断然処理性能が高いので、軽いゲームやクリエイティブ作業であれば十分こなせます。

また、USB 4対応のUSB-Cポートも1つ搭載しているので、外部GPUを接続することもできそうです。

GPUのメモリはメインメモリとの共用になり、購入時点で割り当て容量は2GB。もっとビデオメモリを使用するアプリケーションを使いたい場合は、BIOSの設定から変更することも可能です(最大8GB)。

ゲームはしないのでベンチは割愛。

メモリ

メモリには、高速なDDR5規格に対応しています。ノートPC用のDDR5メモリはまだ普及段階のため、デスクトップ用と比べても割高。16GBと32GBの価格差を考えると、32GBの方がお得感があります。

購入した32GBモデルには、Crucial製のDDR5-4800 16GB x2が搭載されていました。

以前レビューしたRyzen 7 6800Uを搭載したUMPCのGPD Win Max 2に搭載されているDDR5-6400メモリは、DDR5の中でも上位の方で、本機種のDDR5-4800はあいにく下位の方。

DDR5-4800の転送速度は、DDR5の中ではそこまで高速な部類ではありませんが、通常使用だとその違いを体感することはないでしょう。

ストレージ

購入した512GBモデルには、KingstonのM.2 SSDストレージが使われていました。本体マザーボードには、大きめのヒートシンクとサーマルパッドで固定されており、しっかり発熱対策はされています。

PCIeGen 4対応のSSDとしては速度はまずまずの印象ですが、普通に使う分には必要十分な速度でしばらく使っていますが不満は感じられません。ストレージの換装は簡単に行えるので、気になるようであれば変えてみようと思います。

発熱・ファンノイズ・消費電力

Ryzen 7 7735HSはモバイル向けCPUとはいえ最大クロック 4.75GHz/消費電力 54Wと高く、コンパクトなPCケースだとしっかり熱対策が必要。

その点UM773 SEには、

  • CPUグリスに液体金属グリス
  • 120枚のフィンと2本のヒートパイプの冷却システム
  • 効率的なエアフロー構造

と、しっかり熱対策がされています。

Cinebench R23を10分間実行中の温度を測定したところ、おおよそ75度以下に抑えられており、サーマルスロットリングは無し。

ファンノイズについては、起動時やベンチ中の高負荷時に若干「サァーーー」という音がしますが、実際作業をしていてもそこまで気になりません。

ネットワーク

UM773 SEには2.5ギガビットイーサのLANコネクタWiFi 6の無線アダプターが搭載されています。

これまでメインで使っていた世界で2番目に薄い自作PCは、10ギガビットイーサ対応だったのと比べると、自宅内NASへのアクセス速度は落ちてしまいますが、インターネット速度についてはあまり変わらない結果。

自宅の光回線は5ギガビットを契約していますが、大体宅内への最大スループットもこの辺りなのでまずまずですね。

もちろん、YouTubeやAmazonプライムビデオなどのビデオオンデマンドサービスの視聴は快適です。途中で切断されたり、速度が低下することもなく安定しています。

またWiFi 6やBluetoothにも対応しているので、マウスやキーボードなど様々な機器に無線接続することができます。USBポート類は充実している方ですが、ケーブル類をすっきりさせるためにBluetooth内蔵はありがたいです。

Minisforum UM773 SEがおすすめな人

  • 限定モデルで唯一無二の「桜」デザインに心を射抜かれた人
  • 重い動画編集やAAAタイトルのPCゲームはしないが、中の上程度のパフォーマンスは欲しい人
  • デスクの上に飾れるコンパクトなPCが欲しい人

Minisforumの製品サイクルは非常に早く、購入してからすぐに新しいモデルが発売されることも多いので、高望みをし続けると「新製品を待てばよかった…」と感じることになるかもしれません。

購入のタイミングが難しいので、「欲しいと思った時がタイミング」です!

UM773 SEの場合、Minisforumが「桜の季節限定」としている以上、今後続けて発売されるかも怪しく、スペックと価格を考えてもかなり悪くない選択肢だと感じます。むしろ、このデザインが気に入ったのであれば、ぴったりなタイミングです。

いつの間にかスッと販売終了されてしまう前に、気になっている人はぜひチェックしてみてください。

まとめ:デスクを”イロドる”桜のミニPC UM773 SE

以上、「【UM773 SE レビュー】一目惚れで思わず衝動買いした桜色のミニPC」について書きました。

デザインはもちろんのこと、PCとしてのスペックの高さコストパフォーマンスも非常に高いミニPCで、非常に満足しています。

「桜の季節限定」とありますが、販売終了してしまう前に、気になっている人は早めにチェックしてみてください!

Minisforum UM773 SE
メリット
  • 細部までこだわった桜デザインが綺麗なミニPC
  • 縦置きスタンドを使うとスリムに設置できる
  • 豊富なインターフェース、USB 4ポートもある
  • パフォーマンスは「中の上」くらいで普段使いには申し分なし
  • 「限定モデル」という優越感
デメリット
  • 桜デザインを見せるには、PCの設置向きに注意
  • プラスチックボディは触ると安っぽさを感じる
  • 家庭用とするなら、正面にUSB-Aコネクタが欲しかった

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